【2026年】ARグラス6製品を比較|XREAL・VITUREなど用途別おすすめ
「ARグラスを買えば、現実の机にウィンドウを置き、街を歩けば矢印が道を案内してくれる」。そう思って売り場を見ると、製品選びをかなりの確率で間違えます。
ARグラスとして売られている製品の多くは、実際にはスマートフォンやPCの映像を目の前に映す携帯ディスプレイです。一方、通知を短い文字で見せるHUD型、カメラで周囲を認識する空間AR型もあります。見た目はどれもメガネですが、できることは別物です。
この記事では、2026年9月9日時点の公式情報をもとに、XREAL One Pro、VITURE Luma Pro、RayNeo Air 4 Pro、Rokid AR Spatial、Even G1、RayNeo X3 Proを比較します。価格は公式ストアの表示価格で、セールや地域によって変わります。

XREAL One Pro。画像:XREAL公式ストア
最初に知りたい「3種類」の違い
種類 | 画面の見え方 | 得意なこと | 苦手なこと |
|---|---|---|---|
携帯ディスプレイ型 | 目の前に大画面を表示 | 映画、ゲーム、PC作業 | 単体動作、現実物体の認識 |
HUD型 | 視界の一部に文字や矢印を表示 | 通知、字幕、ナビ、メモ | 映画や広い作業画面 |
空間AR型 | 現実空間に情報や物体を重ねる | ハンズフリーAI、ARアプリ、開発 | 価格、電池持ち、軽さ |
この区別だけで、候補はかなり絞れます。Steam Deckを大画面で遊びたい人にHUD型は合いません。歩きながら翻訳字幕を見たい人に、ケーブル接続の携帯ディスプレイ型を勧めるのも違います。
結論:用途別のおすすめ
日本で買いやすく、PC作業にも使いたい:XREAL One Pro。グラス側で3DoFが動きます。
映画やゲームを価格重視で楽しみたい:RayNeo Air 4 Pro。299ドルでHDR10に対応します。
近視調整と高い解像感を重視したい:VITURE Luma Pro。0〜-4.0Dの調整機能があります。
移動先で複数画面を使いたい:Rokid AR Spatial。専用端末Station 2とのセットです。
通知や字幕を日常的に見たい:Even G1。動画用ではなく、文字情報に特化しています。
カメラと空間認識を使ったARを開発したい:RayNeo X3 Pro。6DoFとSLAMに対応します。
このおすすめは実機の装着レビューではなく、各社の公式仕様と用途を突き合わせたものです。顔へのフィット感、文字の見え方、音漏れは個人差が大きいため、可能なら購入前に試着してください。
スマホ・PC・ゲーム機との接続を比較
製品 | 主な接続 | 空間固定 | 単体利用 | 購入前の注意 |
|---|---|---|---|---|
XREAL One Pro | USB-C映像入力 | グラス単体で3DoF | 不可 | 機器側にDisplayPort出力が必要。HDMI機器は変換が必要 |
VITURE Luma Pro | USB-C映像入力 | SpaceWalker対応環境で3DoF | 不可 | 機器によってアダプターやドックが必要 |
RayNeo Air 4 Pro | USB-C映像入力 | ネイティブ3DoFなし | 不可 | HDMI接続のゲーム機には変換機器が必要 |
Rokid AR Spatial | Station 2 | 3DoF | Station 2込みで利用 | メガネだけで完結せず、専用端末も携帯する |
Even G1 | スマホアプリ/Bluetooth | HUD表示 | 不可 | 映画やPCの外部画面にはならない |
RayNeo X3 Pro | Wi-Fi/Bluetooth | 6DoF・SLAM | 主機能は単体で動作 | アプリ、地域、電池持ちを事前確認 |
iPhone、Android、PC、Switch、PlayStationで使えるかは、端子がUSB-Cかどうかだけでは決まりません。接続先がDisplayPort Alt Modeで映像を出せるか、HDMI変換や給電が必要かまで確認します。
携帯ディスプレイ型4製品を比較
製品 | 公式価格 | 視野角・解像度 | 重量 | 向いている用途 |
|---|---|---|---|---|
XREAL One Pro | 84,980円 | 57°・1920×1080 | 87g | PC作業、映画、安定した空間画面 |
VITURE Luma Pro | 499ドル | 52°・1200p | 79g / 81g | ゲーム、映画、近視調整 |
RayNeo Air 4 Pro | 299ドル | 47°・1920×1080 | 76g | HDR映像、ゲーム、価格重視 |
Rokid AR Spatial | 449ドル | 1920×1200/眼 | グラス+Station 2 | 複数画面、単体に近い運用 |
XREAL One Pro:日本で買いやすい高性能モデル
XREAL One Proは、57°の視野角、1920×1080、最大120Hz、700ニット。グラス内のX1チップにより、接続機器側に専用アプリを入れなくても3DoFの空間画面を使えます。頭を動かしたときに画面が視界へ張り付かず、空間に固定されて見えるのが強みです。
日本の公式価格は84,980円。別売りのXREAL Eyeを追加すると6DoFに対応しますが、本体だけで周囲を認識するフルAR機ではありません。公式仕様では重量87g。映像用グラスとしては高価格ですが、日本語の購入窓口と価格が明確なのは安心材料です。
合う人: ノートPCの画面を持ち歩きたくない人、映画を見る時間が長い人、日本での買いやすさを重視する人。
VITURE Luma Pro:解像感と近視調整のバランス

VITURE Luma Pro。画像:VITURE公式サイト
VITURE Luma Proは52°、1200p、最大120Hz、1000ニットで、公式価格は499ドル。Regularが79g、Largeが81gです。0〜-4.0Dの近視調整を備え、度数が範囲内なら追加レンズなしで焦点を合わせられます。
SpaceWalkerアプリを使うと、対応環境で3DoFや複数画面を利用できます。ただしUSB-C端子があるだけでは不十分で、接続機器がDisplayPort映像出力に対応している必要があります。
合う人: 携帯ゲーム機やスマートフォンで映像を楽しみたい人、近視調整を重視する人。
RayNeo Air 4 Pro:299ドルでHDR10対応

RayNeo Air 4 Pro。画像:RayNeo公式サイト
RayNeo Air 4 Proは公式価格299ドル。47°、1920×1080、最大120Hz、76gで、HDR10とBang & Olufsen監修の4スピーカーを掲げています。明るさは1200ニットです。
数字だけなら価格性能比が目立ちます。ただし、ここでいうARは基本的に大画面表示の意味です。PC画面を空間へ固定するネイティブ3DoFや、現実の物体を認識するカメラはありません。映画やゲームが目的なら、この割り切りは欠点になりません。
合う人: 映画とゲームが中心で、表示品質と価格のバランスを取りたい人。
Rokid AR Spatial:グラスと専用端末をセットで使う

Rokid AR Spatial。画像:Rokid公式サイト
Rokid AR Spatialは、Max 2グラスとStation 2を組み合わせたセットです。公式価格は449ドル。1920×1200/眼の表示と3DoF、最大3つのアプリ画面に対応します。Station 2は8GB RAM、128GBストレージ、5000mAhバッテリーを搭載しており、スマートフォンやPCへ常時つながなくても映像環境を持ち出せます。
強みは「対応スマホを調べて、変換アダプターを足す」という準備を減らせること。反面、メガネだけで完結するわけではなく、専用端末も持ち歩きます。
合う人: 出張や移動中に複数画面を使いたい人、専用端末込みで動作環境を揃えたい人。
HUD型と空間AR型は、同じ表で競わせない
製品 | 種類 | 公式価格 | 表示 | 主な機能 |
|---|---|---|---|---|
Even G1 | HUD型 | 83,900円 | 25°・640×200・緑単色 | 通知、字幕、翻訳、ナビ、テレプロンプター |
RayNeo X3 Pro | 空間AR型 | 1,299ドル | 30°・640×480・フルカラー | カメラ、AI、ナビ、翻訳、6DoF/SLAM |
Even G1:映画を捨てて、日常のメガネに寄せる

Even G1。画像:Even Realities公式サイト
Even G1は、640×200の緑単色表示を両眼に映すHUD型です。視野角25°、リフレッシュレート20Hz。動画鑑賞には向きません。その代わり、通知、文字起こし、翻訳、簡易ナビ、テレプロンプターを、普通のメガネに近い見た目で使えます。
公式は電池持ちを最大1.5日、ケースから2.5回分充電できると案内しています。日本向け度なしモデルは83,900円。カメラを搭載しないため、撮影しているように見えにくいのも日常装着では意味があります。
合う人: 会話の字幕、スピーチ原稿、短い通知を視線の先で確認したい人。
RayNeo X3 Pro:ようやく「想像していたAR」に近づく

RayNeo X3 Pro。画像:RayNeo公式サイト
RayNeo X3 Proは、フルカラーMicroLEDと両眼導波路を使う空間AR型です。30°、640×480、76g。12MPカメラ、空間カメラ、Snapdragon AR1 Gen 1、4GB RAM、32GBストレージを搭載し、ナビ、翻訳、会議メモ、撮影、6DoFとSLAMを掲げます。公式価格は1,299ドルです。
できることは最も「未来のARグラス」に近い一方、動画撮影は最大36分という公式値で、終日使える万能機とは言いにくい段階です。視野角30°も、視界全体を覆う広さではありません。
合う人: ARアプリを開発したい人、価格よりもカメラと空間認識を優先する人。
買う前に確認したい5項目
何を表示したいか:映画やゲームなら携帯ディスプレイ型。字幕や通知ならHUD型です。
接続機器が映像出力できるか:USB-CのDisplayPort Alt Mode対応を確認します。端子の形だけでは判断できません。
画面を固定したいか:0DoFでは画面が顔の動きについてきます。PC作業なら3DoFの有無が快適さを左右します。
度付き対応とIPD:近視調整の範囲、インサートレンズ、瞳孔間距離の対応範囲を購入前に見ます。
追加機器を含む総額:変換アダプター、専用端末、度付きレンズ、給電ハブまで含めて比較します。
XREALとVITURE、どちらを選ぶ?
XREAL One Proは、グラス内のX1チップで3DoFを処理できる点と、日本公式ストアで円価格が示されている点が分かりやすい強みです。接続先へ専用アプリを入れにくいPCやゲーム用途でも、空間画面を使いたい人に向きます。
VITURE Luma Proは、1200p表示、0〜-4.0Dの近視調整、SpaceWalkerを軸にした複数画面が特徴です。近視調整を使いたい人や、対応機器を確認したうえでアプリの機能を活用したい人に合います。
どちらも周囲をカメラで認識するフルAR機ではありません。映画、ゲーム、PCの外部画面が目的なら有力ですが、ナビや物体認識を期待する場合はRayNeo X3 Proのような別カテゴリーを検討します。
よくある質問
ARグラスは単体で使える?
XREAL One Pro、VITURE Luma Pro、RayNeo Air 4 Proは、映像を送るスマートフォン、PC、ゲーム機などが必要です。Rokid AR Spatialも専用端末Station 2と組み合わせます。Even G1はスマホアプリと連携し、RayNeo X3 Proは主なAI・AR機能を本体側で動かします。
iPhoneやSwitch、PlayStationでも使える?
映像出力に対応するUSB-C機器は直結できる場合があります。Lightning端子のiPhoneやHDMI出力のSwitch、PlayStationでは、対応する変換アダプターや給電機器が必要です。機種と接続構成をメーカーの対応表で確認してください。
メガネをかけている人も使える?
VITURE Luma Proには0〜-4.0Dの近視調整があります。ほかの製品も度付きインサートやレンズ注文に対応する場合がありますが、乱視や調整範囲外の度数を含め、購入先へ確認が必要です。
仕事用モニターの代わりになる?
短時間の作業や移動中の画面としては使えますが、文字の見え方、視野角、装着感は人によって異なります。複数画面を重視するなら、3DoFの方式、対応OS、専用アプリ、追加端末まで含めて選びます。
私なら「一番高性能」ではなく、使う場面から選ぶ
私なら、最初の1台を日本で買うならXREAL One Proを基準に考えます。価格は高めでも、3DoFがグラス側で動き、日本向け販売が整っているからです。用途が映画とゲームだけなら、RayNeo Air 4 Proの299ドルは魅力があります。
一方、日常の通知を見たいならEven G1、空間を認識するARを試したいならRayNeo X3 Proです。この2製品をXREAL One Proの競合として単純比較すると判断を誤ります。
ARグラス選びで大切なのは、視野角が数度広いかより、目の前に欲しいのが大画面なのか、短い情報なのか、現実と反応するアプリなのかを決めることです。そこが決まれば、製品名より先にカテゴリーが決まります。
参照した公式情報
価格・仕様は2026年9月9日に各社公式ページで確認。販売価格、在庫、機能は地域や更新によって変わる場合があります。